南信州新聞 飯伊けいざい 異業種交流 第422号
地元のデジタル化支援
松川町出身の吉沢さん 中小向けセミナーを開始
松川町出身でアジア人工知能通信合同会社(本社・横浜市) 代表の吉沢健一さん(52)が当日、飯田下伊那地域では初めての主催事業「DXデジタル経営セミナー」の入門編を飯田市座 光寺のエス・バードで開き、ネット集客の秘けつを経営者や企業幹部に紹介した。今後もデジタルマーケティングに関連した講座を続けつつ、地域と中小企業を支援する考えだ。
「地元信州のIT化」を目標に掲げ、企業に寄り添った支援をしようと立ち上げた信州DX経営支援協議会の主催セミナーとして開き、▽SNSの基本的な活用方法▽集客につなげる仕組みづくり▽自社商品やサービスのコンセプトづくり▽売るための「編集」―を時間をかけて分かりやすく説明した。
業界ごとに異なるSNSの活用方法は、観光や製造業などの成功事例を具体的に紹介し「地域企業にフォロワーはそれほそ必要ない。バズらなくてもいいが、共感されて(ビジネスの)ターゲットにできる客を5000から1万人集めることが重要」などとアドバイスした。
新聞記者、編集長として培った感覚は現在も武器としており、デジタルと新聞やチラシなどの紙媒体、看板といったアナログを組み合わせることを「集客のポイント」の一つとして強調。2つのものを組み合わせる編集力は店や企業の経営にも求められるものだとして「顧客視点の編集で企業や商品のコンセプトをとがらせ、発信すれば伝わる(売れる)」と説いた。
現在の地元デジタル事業については「活用事例が増えてきている」とある程度評価している吉沢さんだが「地域経済が縮小する中、さらに積極的に取り組むことで地域外からも客を呼び込めるようにしていくべき」とみており、今後も地元と横浜を行き来しながら、地域企業のデジタル化を後押ししていく。
古物商の男性(42)は「年輩の人が主な顧客だが、これからは若い世代も対象にしたいので受講した。まずはインスタグラムの活用から始め、アナログとデジタルを組み合わせた展開をしていきたい」と話していた。
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